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給料日ははるか彼方

 マルクスの『資本論』では労働者の賃金は労働力商品の販売価格ということになっているので、労働者は働く前に自分の商品の販売価格(労働賃金)をもらえることになっているが、現実の社会では賃金は労働の対価ということになっているので、労働が終わってからもらえることになっている。

 さらに、日本の大半の会社は給料の締め切り日から何日か経過してからようやく給料がもらえることになっている。(金利が高かったときにはこの給料を銀行に預けている期間の利子が結構あったのだが、金利がゼロに近い今ではほとんど意味をもたないことになっている。)

 だから4月1日に入社した私は月末締めで20日払いの会社に就職したので、およそ50日間は給料がもらえない!という悲劇的な状態にある。

 もっとも「悲劇的ですわ」などと余裕で語れるのは貯えが少しあったからである。

 前の会社を辞めるに当たって貯えを残していたのは、過去に苦い経験があったからだ。

 もうにだいぶ前になるが、勤めている会社を些細なことで社長とケンカしてやめたことがある。今ならもう少し理性的、かつ打算的にふるまえるのだろうが、何しろ若かったから、売り言葉に買い言葉でその日のうちに会社をやめてしまった。

 会社をやめてから、すぐに新しい会社は見つかったが、働き始めてすぐ給料をもらえるわけではないということに気がつき、貯えもなかったので愕然とした。

 そこで、ちょうど年末だったから、新しい会社に内緒で年末から正月にかけて日銭の稼げるガードマンのアルバイトをやって何とか生活費を工面しようとした。

 警備会社から配備されたのは競艇場で、雪がチラチラ降るなかで、立哨をしていると、本当に自分が情けなくなった。レースが始まると響いてくるお客さんのワー、ワーという歓声がうらやましくさえあった。

 なぜ失業手当や再就職支援金制度を利用しなかったのか?という疑問もあるかも知れないが、自己都合での退職はすぐに失業手当が支給されるわけではないし、再就職支援金制度を利用するには会社に離職票を書いてもらわなければならない。

 しかし、私のように社長とケンカをして会社をやめた人には会社は離職票など発行はしないし、例え離職票を発行してもらっても、そういう手続きをしているうちに、日にちだけがどんどんとすぎていくということになる。(離職票を書いてもらうのに一週間、それを職安に提出して、失業認定を受けるまでに一週間、失業認定を受けて再就職が決まるのに一週間、働き始めて再就職手当が支給されるのに一週間としても、順調にいっても一ヶ月程度の期間が必要である。)

 そういう点では転職は慎重にというキャッチフレーズは正しいのかも知れない。

 

 

 

 

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