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生活保護という方法

 前回、「キャッシュがほしい」と言ってしまったので、何か誤解する人がいるかも知れないので、きちんと言い直します。

 確かに、アリョーハは現在、失業中であり、収入がないので、一番ほしいものはキャッシュ=現金です。

 しかしこのことはアリョーハも「生活保護でも受けたら」という話にはならない。

 確かに、あと1、2ヶ月こういう状態が続いたら、それこそ、生活保護も考えなければならないのだろうが、アリョーハはそこまで失業している気はないし、三食の食事を二回にしてでも、パンの耳をかじってでも、仕事を探し続けるだろう。

 去年の暮れ、「派遣村」が作られ、“村長さん”が解雇された派遣労働者を連れて行ったのは、「ハローワーク」ではなく、「区役所」だった。要するに、生活保護の申請だったのだが、ここには何か大きな違和感があるし、問題も含んでいる。

 つまり、この人たちの「反貧困」運動というのは、貧しい人々に何か(お金や食事)をくばる運動であり、国や地方自治体にくばらせる運動なのだが、この人たちの意識には、この世、つまり、この資本主義社会において、一方で道ばたに施(ほどこ)し物を投げ捨てるものがおり、他方においてその施し物を拾わなければ生きていられない人々がいるということをどう思うのかということがまったく欠落しているのである。

 このような社会は決して平等な社会でも公正な社会でもなく、重大な欠陥をもった社会であり、より公正で人々によりやさしい社会システムへと移行しなければならない時期がそこまでやってきているのだということが忘れられている。

 現在、日本の階級構成において、労働者階級の小さくない一角がくずれて、その最底辺部が階級脱落(ルンペン・プロレタリアート化)しようとしているのは偏(ひとえ)に、日本資本主義の搾取の強化(低賃金政策)の結果である以上、ますます深刻になっていく貧困問題の解決には日本の労働者階級の力、すなわち、資本の支配に抗して自分たちの階級的な利益を守り抜けるだけの団結した力を高める必要があるのだが、現在の「反貧困運動」は弱者救済運動としてしか考えられていないために、そういう運動にはなっていない。

 むしろメーデーで派遣村の“村長さん”が労働組合に向かって言ったように、「市民の側」に立つように訴えたように、労働運動を「市民の立場」(弱者救済運動)に解消することが正しいあり方であるという。

 確かに、失業、低賃金、不安定な雇用は貧困と密接に結びついている。現在、資本によって一方的に解雇された派遣労働者が文字通り路頭に放り出されているのだから、彼らに対する社会の支援は必要不可欠である。

 しかし、そういうことに満足しているだけの運動では、何も解決しない。むしろ生活保護が激増している現状では、限られた財源で運用されているこの制度はやがて大きな困難に直面することは明らかである。

 そういう点では、もっと前に進もうという労働者の声のみが未来を決するような時代が近づきつつある。

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